せせらぎの小道:原がん遺伝子

proto oncogene(原がん遺伝子)

誰でも染色体の中にもっている遺伝子。長い間の遺伝子の解析の結果から人類が知った遺伝子。ras や mic がそれに相当する。通常は正常の遺伝子で、たいてい、細胞の増殖と分化に関与するタンパクをコードしている。(暗号化している)。

ところが、突然変異や過剰発現によって活性化されると、細胞のがん化を引きおこすようになる。そのトリガーとなるのが発がん物質だったり、ウイルスだったり、放射線だったり、・・というふうに理解している。

誰でもがんになる可能性があるし、発がんというのはしょっちゅう起こっているらしい。細胞のがん化、そしてそれががん組織に成長するという過程はその次のプロセス。

がん抑制遺伝子というものも存在する。これが完全に不活化されると、細胞のがん化を促進するらしい。通常は、細胞のがん化を阻止している。

がん化はたいてい他の遺伝子変異との組み合わせで起こる。

 「幸せはあなたの内に・・・」と言うのだが、幸も不幸も、その大本は私の内にそんざいするということか。

 

最近分子標的薬(治療)ということを聞く。これが進むと、がん細胞だけをやっつけてふつうの細胞には無害という治療薬(治療法)が確立されることになる。

この段階でやっと、生物学と医療が本当にドッキングしたことになりはすまいか?

病の皇帝「がん」に挑む・人類4000年の苦闘、などという本を読んで夢見ている。

 

たとえとして成立するかは疑問だが、人類にはもしかして「原戦争遺伝子」というものが存在するのではなかろうか?

それが、国家、民族、経済、地政、宗教・・というトリガーによって活性化され、戦争遺伝子になる・・戦争抑制遺伝子も存在するはずだが?

人体も人間社会も大変に微妙なバランスの上に、かろうじて、しがみつくようにして日常を保っていることです。

この丘の向こうには、平和な世界があってほしい。