せせらぎの小道:放浪の歌

放浪癖がある。特別な目的もなく、今は車で出かける。

放浪の歌で感激したのは、昔の話、蒙古放浪の歌。沢木耕太郎さんがこの辺らしい物語を書いている。「天路の旅人」。

私は小型の乗用車でのんびり行く放浪。

白河から勢至堂峠を越えて湖南に至る峠道。三穂田町から湖南に至るちょっと危ない峠道。大槻町から三森峠を越えて湖南に至る峠道。裏磐梯桧原湖から喜多方に抜ける峠道。みんな峠道ばっかり。

この峠は人々の生活様式を分ける。いわゆる経済圏の峠です。ここを越えるか越えないかで人の運命が変わる。そんな時代もあった。

会津美里町と昭和村を結ぶ博士峠のトンネルが開通した。この峠道は神々が通ったみちで、御神楽岳からこの峠を越え伊佐須美神社に神々が落ち着いたという。そこにトンネルが開通したわけです。冬場、昭和村から会津若松に至る時間が40分ほど短縮されたという。若松方面から昭和村に向かい、さらに下郷から羽鳥湖を眺めながら白河に至るルートも現在整備中である。

このトンネルは奥会津と白河の人々の生活を変えるかも知れない。

聞くところによると、福島県の選挙区で、会津と白河が一緒の選挙区になるという案があるという。そんな政治向きの話などを思わせるトンネルである。