せせらぎの小道:愁い

蔵王のうた:2番

 我等歌う陸奥に愛(は)しき山あり忘れじの山よ蔵王 ああ国分けて陸羽(りくう)の空にああ別れ咲く二つの愁い 若き命の胸に激しく深ければこそこの山に我等歌あり

 

奥羽山脈は東北の脊梁を形成する山脈。この山脈は東北を奥州と羽州に別ける。

その山脈の中に山の王者蔵王が位置し国を二つに別けているという雄大な情景を思い浮かべて欲しい。二つの国にはそれぞれ歴史人生が展開されているわけですがそれらの歴史人生をひとまとめにして「愁い」と歌うわけです。人生は愁いに富んだものという観念が私たちの心のなかにずっとある。あるいは哀愁というか。それが共感を呼ぶ。

蔵王のうたの中では「ふたつのおもい」と発音されている。

仙台という所は津軽・奥州・羽州から大勢の人々が学業、仕事のために集まるところだ。五能線に乗って羽州から来千したという友人も多かった。仙台で歌う「蔵王のうた」はまた格別の味わいがあるものです。

演歌と称される日本の歌はこの愁いを巧みに表現する。石川さゆりさんが「津軽海峡冬景色」を歌っても美空ひばりさんが「川の流れのように」を歌っても然り。小林旭さんが「熱きこころに」や「ギターを抱いた渡り鳥」を歌ってもそのように聞こえる。

ところが韓国の演歌のベースは違うらしい。それを「恨・はん」と表現すると聞いた。

ディーン・マーチンの歌う「ライフルと愛馬」にも哀愁があるな、そういえば。

 

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杜の都仙台市の友人から悲鳴に近い電話が来た。関係者の感染が確認されたとかで今日はお休み、4連休。「親たちの協力がさっぱり得られない」という。いつも地雷ばかり踏んづけて大変な目に会っている友人なので「おとなしくしていたら」というのが精一杯のお励まし。

 

私たちの施設では県医師会長と契約を結びPCR検査など、を3万円も取られずに安く実施できることにした。私としてはこれを職員の安全のために活用したいという思惑があった。1~2週おきに外来スタッフの検査をするとか、訪問系の人達の定期検査にするとか、限りなくシロに近い人達を対象にしたかったのですが、今ひとつそこの所がご理解頂けなくて物事が進みません。

保健所さんもそういう方たちを積極的に検査して欲しいと言っているのです。「私たちはクラスター対策で精一杯だ」「安全確保のための検査はどうぞ民間でやってよ」と。

 

いつもお世話になっている開業医のI先生。「往診先で唾液を使った検査をしました、結果は陰性でした、コロナもインフルエンザも」という話だったので私は拍手喝采を送り「それに文句をつける人がいたら一緒に戦いましょう」と言ってshake hand 。