感染が拡大している。
2020.8.20.福島民友
郡山医療生活協同組合 2020年 夏号(1)
結集すべき英知とはどのようなものかと言うことである。私たちに積極的に出来ることは何かというと感染予防策を昂じること、、以外にない。
今現在、健常者が何らかの理由を持ってPCR検査を受けようとすると、それにかかる費用は下記のごとし。
診察、検査(咽頭ぬぐい液採取) 33,000 円
診断書 3,300 円
さあ、これで「あなたは少なくとも排菌はしていません」というお墨付きが頂けるわけですが、あなたは思い立ったときに検査を受けますか?
特に私たちのような医療関係者の場合、定期的にチェックしておかなければ、と思うが個人が負担しようが法人が負担しようが高額だ。
当初、総理大臣と厚生労働大臣が言っていたことは、半分以上より多く、大半以上が嘘であることに気がつく。
結集すべき英知がなかなか出てこない。
仮に簡便な発熱外来?というものを設置したとする。当然そこには幾人かの職員を配置することになるのだが、この職員達が発熱外来と通常の病院業務を兼任したとする。如何に検体を採取するだけの業務とはいえ、感染する機会は他の職場よりも多い。結果その医療機関内に感染を拡大することになる。専任する職員が必要である、という理由が成り立つ。
そういうことを言ってはいられないという状況もある(推測できる)。
私たちに積極的に、今、出来ることは、予防策を構じることぐらいだ、ということは前に述べた。しかしながら、プリコーションのための資材は圧倒的に不足している。値上げされているものもある。
結集すべき英知がなかなか出てこない。
今、保健所の職員は不眠不休である(と推測する)。民間で出来ることがあれば力の限りお手伝い申し上げたい、医療機関の存在理由を考えられないほどの阿呆ではないと自負しているからだが、ひとたび院内感染が起こると誰も助けてはくれないだろうし、再起不能のダメージを受けることになる。
近隣でガス爆発事故が起こった。誰も責任を持って賠償しますとは言ってはいないので、賠償請求をする対象者がいない。何十人の弁護士さんがいたとしても何も出来ない。その事故から私たちは未だに立ち上がれないでいる。
結集すべき英知がなかなか出てこない。